使用中のラップトップPCをより長く使う方法
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使用中のラップトップPCをより長く使う方法

This post was originally published November 2019it was updated in June 2024.

私はお気に入りのラップトップを持っていたし、大好きなノートパソコンも持っていました。でも、今使っているノートパソコン、ThinkPad 13 Chromebookは 「これだ」と思うものです。そのトラックパッドは滑らかで正確、そのキーボードのキーは深くて快感、そして私が必要とするポートが完璧に揃っています。しかし、悲しいことにLenovoはこのモデルを製造中止しました。

残念ですが、私はこのラップトップを可能な限り長持ちさせることにしました。しかし永遠に使い続けられるノートパソコンなんて存在しません。例えばCPUが古くなったり、バッテリーが消耗したり、キーボードのキーが何の前触れもなく取れたりします。しかし、お気に入りのラップトップが簡単に修理できるのなら、わざわざそのラップトップを廃棄して、新しいモデルに数万円も費やす必要はありません。他モデルには代え難いラップトップを、長く使い続ける方法を紹介しましょう。

アップグレード可能なものはアップグレードする

Two hands removing the RAM of a 2012-era MacBook.

その昔、ラップトップの修理やアップグレードは簡単でした。RAMやハードディスクドライブを増設すれば、少し古くなったように感じても、そのまま使い続けることができます。 しかしながら、この10年間で、軽量型のノートパソコンの台頭により、そのようなことは珍しくなりました。 CメーカーはRAMをマザーボードにハンダ付けするようになり、場合によってはストレージもハンダ付けされています。AppleのMシリーズのようなシステム・オン・チップ(SoC)の登場によって、システム統合がより強固になりましたが、LPCAMM2は近い将来、新世代のスワップ可能なRAMが登場することを期待させてくれます。

あなたのお気に入りのラップトップが消耗してきたら、 まず何が交換できるか調べてみましょう – 同時にiFixitのノートパソコン用修理ガイドを使って、アップグレードするには絶好の機会です。(モデル番号がわからない場合は、ノートパソコンのバージョンを正確に調べる方法をご覧ください)。Google検索をして、使用中のラップトップのモデル番号とアップグレードしたい部品が合っているか照合してください。運が良ければ、標準ドライバーと簡単な作業でメモリとストレージをアップグレードできます。

ただし使用中のモデルと互換性のあるパーツを購入しましょう。デバイス内のRAMのラベルを確認し、そのスペックと一致するものを購入します。例えば、1.35Vの2GB DDR3-1600 RAMスティックを4GBのものに交換する場合、その4GBスティックも1.35VのDDR3-1600であることを確認してください。(もしこれが、点で意味不明な暗号に聞こえたとしても、問題ありません。古いスティックの番号表記が新しいスティックに表記されているものと一致しているか確認すれば大丈夫です)

同様に、ストレージについても、交換するドライブが同じインターフェイスを使用していることを確認してください。お使いのデバイスがM.2 SATA SSDを使用している場合、NVMe SSDは(おそらく)互換性がありません。どちらも同じフォームファクタを使用できますが、異なるコネクタとプロトコルを使用します。それでも、手元に互換性のないドライブがあったとしても、互換性を持たせるアダプタが存在する可能性はあります。

そして、あなたのノートパソコンがまだ従来の回転式ハードディスク・ドライブを使用しているなら、同じ2.5インチ・フォーム・ファクターのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)へのアップグレードをぜひ検討してください。

SDカードや小型フラッシュドライブでストレージを拡張

An SD card inserted into a Lenovo laptop.

ラップトップのRAMがマザーボードにはんだ付けされている場合は、Ultrabookスタイルのラップトップで一般的になったように、アップグレードできる可能性があまり残されていません。それは現代のノートブックの不幸な現実であり、キッチンナイフの倍の厚さしかない超薄型ラップトップの購入を検討する前に、よく考えてみる必要があります。一方で、アップグレードできないストレージを搭載した多くの薄型軽量ノートパソコンでも、SDカードスロットやUSBポートというオプションがあるため、回避することが可能です。

確かに、SDカードやUSBドライブはSSDほど高速ではないかもしれませんが、ドキュメントや音楽などを長期保存するには十分な機能です。SanDiskの128GBモデルのような大容量SDカード(もしくはラップトップに対応した、同等のmicroSD)を手に入れて、デバイスに差し込んだままにしておけば良いのです。多くのラップトップにはSDスロットがあり、コンピュータ本体の中に搭載されるのでSDスロットが飛び出す事もなく、気づくこともありません。それがうまくいかない場合は、この128GBモデルのような小さなフラッシュドライブを接続したままで十分代用できます。

内部をクリーンで涼しく

環境にもよりますが、長年の使用により、デバイス内部にかなりのホコリや異物が蓄積される可能性があります。ホコリやゴミはノートパソコンの通気孔を詰まらせ、オーバーヒートや動作効率の低下を引き起こします。そのため、ノートパソコンを最高の状態に保つには、定期的なメンテナンスをお勧めします。つまり、内部を徹底的にクリーニングし、サーマルペーストを交換することです。

ノートパソコンを開けたら(方法がわからない場合は、総合ガイドを参照してください)、ダストブロワーやエアーダスターでファンや通気孔のホコリを吹き飛ばしてください。

ついでに、CPUとGPUのサーマルペーストの交換も検討しましょう。サーマルペーストは、内部の部品から熱を逃がすのに役立ちますが、時間の経過とともに乾燥し、性能が下がる可能性があります。イソプロピルアルコールで古いペーストを優しく拭き取り、ノートパソコンを再度組み立てる前に新しいサーマルペーストを少量塗布します。

バッテリーが劣化したら交換

A spudger unplugging the battery of a Dell XPS 13 laptop.

古いバッテリーを搭載したノートパソコンは、一度に5マイルしか走れない車を所有するようなものです。技術的には機能しますが、実際にはどこにも行けません。

リチウムイオン電池は古くなると容量が低下し、2-3時間しか充電状態を保てないことがあります。劣化を遅らせることはできても、消耗は避けられません。ノートパソコンを数年使っていて、バッテリーの充電持ちが悪くなったと感じても、すぐに新しい機種に変更するのは控えましょう。バッテリーは以前ほど簡単に交換できないかもしれませんが、ネジを数本外せば交換できる可能性があります。

iFixitで取り扱っている交換用ラップトップバッテリーをチェックしてください。 – Acer、ASUS、Dell、HP Lenovo、Microsoft、Samsung、SonyやToshibaモデルなどのバッテリーを取り扱っています。そして機種ごとの修理ガイドを参照して、バッテリーを自分で交換してみましょう。成功すれば、ラップトップをコンセントから外して長時間、仕事をすることができるようになるでしょう。(バッテリーは日本への配送ができません。ご了承ください。)

キーボードが古くなったら交換しましょう 

何年間も使用していると、キーボードのキーが反応しなくなったり、壊れたりすることがあります。故障でなくても、キーボードは定期的な使用によって老朽化が進みます。

キーボードの交換方法はブランドやモデルによって大きく異なりますが、多くの場合、それほど手間をかけずに可能です。例えばThinkPad T480、このモデルはバッテリーを取り外して、2本のネジを外せば、キーボードを押し出してコネクタを外せます。

キーボードをリフレッシュしたいとお考えなら、Lenovo、HP、Dellなどのノートパソコン用交換パーツをiFixitストアでお探しください。

緩んだヒンジを本来の強度に調整する

A small wrench tightening the hinge nut on a laptop.

ラップトップのヒンジが緩くなって軋めば、古くて安っぽい存在に様変わりします。しかしほんのわずかな調整だけで、ラップトップを手に入れた時の感覚に戻してくれます。ラップトップの上蓋を開いて、ヒンジの位置を確認し (ここでもラップトップの修理ガイドを参照してください)、緩んだヒンジを少し締めるだけです。ヒンジのプレートを締めるにはプラスドライバーが必要かもしれませんが、ヒンジ自体を締めるには5mmのナットドライバーもしくは5mmのレンチが必要になることがあります。

このようにハードウェアを修理することで、PCはより長く使えるようになりますが、ソフトウェア面でも手を抜かないようにしましょう。使用中のラップトップの動作が遅いと感じる場合は、次のような古いアドバイスを参考にできます。つまり余分なプログラムがバックグラウンドで実行されていないか確認し、ハードドライブの容量が一杯にならないようにし、システム上でマルウェアが暴走するのを防ぎましょう。

長期にわたる使用で容量が一杯になったと感じたら、OSシステムを再インストールしてみるのも手ですが、正しいドライバーとパフォーマンス・アップデートの再インストールを忘れずに。もし万策尽きてノートパソコンが本当に古くなってしまったら、XubuntuUbuntuの低リソース版)のような軽量Linuxディストリビューションをインストールすることで、新しい命を吹き込むことができるかもしれません。必ずしも最新のマシンのような使用体験が得られるとは限りませんが、それでもまだ使えるノートブックと、アップデート出来ずに、ただのペーパーウェイトと化してしまったDellブランドブランドの違いは生まれるかもしれません。実感できるかもしれません。